16 住宅ローンはライフスタイルで選ぼう
【個性派ローンは社会情勢を反映する】
これまでの民間金融機関の住宅ローンは、「借りられるか借りられないか」「固定金利か変動金利か」といったぐらいしか選択肢がなかった。それがいまは自分たちの生活スタイルや働き方に合った住宅ローンを選んで、マネープランを立てることができる時代になった。
1.生活スタイル・働き方に対応
急速に進行する少子高齢化を反映して、DINKS(子供がいない共働き夫婦)や女性を対象にしたものが登場。子供を出産するごとに金利を優遇するなどの特典を付けている。たとえば共働き夫婦を対象にしたものでは、給与振り込みやクレジットカードの申し込みなどをすると年0.9%の金利が優遇される。さらに子供の数に応じて0.1%ずつ金利を引き下げていく。
配偶者や同居家族がパート勤務でも、その収入を合算して借入額の上限を引き上げることができる住宅ローンもある。派遣や契約社員でも一定の条件を満たしていれば、正社員ほぼ同等の条件で借りているローンもある。
2.もしものときに備える
住宅ローンを借りた後の備えや返し方に着目した住宅ローンも目立つ。従来は万一のときのために団体信用生命保険に加入するのが一般的だった。これは返済不能になったときに、生命保険会社がローンの残債を一括返済するというものだが、本人が死亡するか高度障害に見舞われるかに限られていた。
最近はがんと診断された場合に全額免除になる「がん保証」を付けるケースが増えている。さらにがんに加え、脳卒中、急性心筋梗塞という、いわゆる「3大疾病」をカバーするものも登場している。
繰り上げ返済の便利さにこだわった住宅ローンもある。これは返済口座の残高を指定しておくと、それを上回る入金を行った場合は、自動的に繰り上げ返済がされるというもの。繰り上げ返済の額は1万円以上1円単位ときめ細かい。手数料は無料だ。
利用者には「知らない間にローンの残高が減り、ローンの満了時期が短縮されている」と好評だという。
3.住まいの形態にも着目
借りる人の事情だけでなく、住む家の形態に応じた住宅ローンの多様化も目覚ましい。
東京都では住宅の環境性能表示を進めている。建物の断熱性、長寿命化、省エネ施設の導入、緑化の4項目を3段階で評価している。この評価基準を参考にして、各項目の評価レベルが1段階上がるごとに金利の優遇幅を拡大していくというものだ。
電力会社やガス会社と提携して金利を優遇する例もある。各社が普及をはかっているガス発電、給湯冷暖房システム、温水床暖房、家庭用燃料電池などを導入した住居では、低い金利が適用されるというものだ。
このほかにも新しいタイプのローンが開発されているので、インターネットを活用したり、金融機関に直接問い合わせて、自分たちに合ったローンを探してみるとよいだろう。
ただし、金利優遇などの特典を受けるために、住まいの条件などを変えるのは本末転倒。じっくり自分たちの生活スタイルや働き方を考えたうえで、住宅ローンを取捨選択することが大切だ。







































